句会第五回

  季題は「蝶」。自分で言い出したのにめちゃくちゃ難儀した。
    蝶の昼娘転(まろ)びて残像す
  →「まろぶ」という優しい表現は合っているが、「残像す」は少し硬いのではという意見。多分「残像」が使いたかったんでしょうね。ていうか、困ったら娘ネタに走りすぎ。
    靴ずれが痛まずなりぬ目借時
  →「痛まずなりぬ」がモタモタ感。「靴ずれもいえてかわずの目借時」ぐらいではどうか。
    新刊書のインク香れば春炬燵
  →読書ネタも多いですね。
    菜種梅雨母子(おやこ)で囲むカツカレー
  →「侘びしい幸せ」みたいなのを表現したくて作りました。
    蘖(ひこばえ)とリンパ節凝る重たさや
  →「ひこばえ」という言葉を知ったのは、日影丈吉の同名の短編から。それ以来、植物が芽ぐむ姿に、わずかな禍々しさを感じるようになった。「と」の使い方に疑問の声が。