2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

樋口陽一『個人と国家――今なぜ立憲主義か』

個人と国家 ―今なぜ立憲主義か (集英社新書)作者: 樋口陽一出版社/メーカー: 集英社発売日: 2000/11/17メディア: 新書購入: 2人 クリック: 17回この商品を含むブログ (27件) を見る 2000年に刊行された本書は、現在の私達にとって多くの示唆に富む指摘を含ん…

戦争を個人の出来事に取り戻す

大岡昇平『レイテ戦記』が戦争を「兵士」の視線で描くことに徹しているという先日の感想を書いた後、それを補足するような西谷修へのインタビューを見つけたので、ここに紹介する。IWJ Independent Web Journal 2015.4.27から。 「自由」と「戦争」をめぐっ…

戦争を語る文体――大岡昇平『レイテ戦記』

大岡昇平『レイテ戦記』を読んだが、単なる事実の羅列ではなく、戦争を文学において捉えるための一貫した方法意識に貫かれているのに驚いた。 それは簡単にいえば「兵士」の目線で戦争を書くということである。自作を語った「『レイテ戦記』の意図」(『大岡…