2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

古書籍即売会の収穫

平日行けなかった鶴屋の即売会にようやく行ってきた。熊本関連の郷土書が充実していたのはもちろんだが、それ以外にもいろいろ掘り出し物があった。 本日の収穫 ・中野重治『鷗外 その側面』(ちくま学芸文庫) ・有吉佐和子『海暗』(角川文庫) ・堀田善衛…

「熊本城下町大遊戯2012」開催

市内西部の新町・古町で、町屋を舞台にした演劇「密会 〜河上彦斎〜」が上演される。以下は主催されている「特定非営利活動団体アートスイッチ」のブログ。 熊本城下町大遊戯 2012: 櫻井栄一 Sakurai Eiichi 佐久間象山を暗殺した男として、「幕末三大人…

古書籍即売展

第43回古書籍即売展が開催される。 【日時】9月26(水)〜10月2日(火) 【会場】鶴屋百貨店 東館6F シーズンメッセージ 【参加店】舒文堂河島書店(熊本市中央区)・天野屋書店(熊本市中央区)・ほると書房(玉名市)・魁孔舎(熊本市西区)・グエル書房(…

サイード「受肉の迷宮――モーリス・メルロ=ポンティ」

メルロ=ポンティ論。「序」では「メルロ=ポンティにわたしが感銘を受けたのは、絶対原理なき現実、絶えず経験される一瞬一瞬の統合としての言語、物質の世界に一度かぎり具現化される精神、それらが織りなす困難な状況――この状況のなかで、わたしたちは、…

絶望の中の希望:V・E・フランクル『夜と霧』

夜と霧 新版作者: ヴィクトール・E・フランクル,池田香代子出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2002/11/06メディア: 単行本購入: 48人 クリック: 398回この商品を含むブログ (369件) を見る筆者の態度 ここに語られるのは、何百万人が何百万通りに味わった…

サイード「批評と故国喪失」

故国喪失についての省察〈1〉作者: エドワード・W.サイード,Edward W. Said,大橋洋一,和田唯,近藤弘幸,三原芳秋出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2006/04/07メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (11件) を見る序「批評と故国喪失」より …

『太宰治全集2』

ようやく読了。「創世記」「二十世紀旗手」「HUMAN LOST」のような、実験的文体というか、切れ切れの意識の流れを書きとめたような作品から、「燈籠」「満願」「富嶽百景」「黄金風景」のような、小説としてがっちりした結構を持つ作品まで、作風の振幅の大…