2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

句会第四回――付けたり:映画「恋は五・七・五!」感想

季題は「桜」。オーソドックスだけど、いざ作るとなると難しい。 入園日爺は桜も連れ帰る →助詞「も」が効いているとの評。 図書館の余熱冷まして白木蓮 →本好きらしい句とのこと。県立図書館前の風景ですね。 啄木忌隣で家を売る電話 →「○○忌」という季語は…

写真展 淋漓「rinri」

「かね屋」はしばしばアートスペースとして貸し出されているらしく、昨日通りかかったらたまたま写真展をしていた。 ダンサー白木聖子さんとフォトグラファー児島由季子さんのコラボレーション。タイトルの「淋漓」とは「血や汗がしたたる様」であり、展覧会…

今年最初の夜桜

『池田澄子句集』

日常に使う口語で俳句を作るのは、文語より難しいと前エントリーで取り上げた千野帽子の著書にあった。その著者が、「私を俳句の世界にかっさらった句」と述べるのが、池田澄子の次の句。 じゃんけんで負けて蛍に生まれたの 文字通り、蛍の述懐というフィク…

「ラフカディオ・ハーン顕彰作品コンクール」と山田太一のドラマ

熊本八雲会主催の「ラフカディオ・ハーン顕彰作品コンクール」表彰式が熊本大学構内の五高記念館で行われた。知人が受賞したので参加する。五高記念館も初めてなので見学してきた。 ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)顕彰 作品コンクール | 八雲会 | The Hea…

千野帽子『俳句いきなり入門』――自己愛から解放されるための俳句

俳句いきなり入門 (NHK出版新書)作者: 千野帽子出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2012/07/06メディア: 新書購入: 1人 クリック: 18回この商品を含むブログ (11件) を見る 著者・千野帽子は俳人ではなく文筆家。「ガーリッシュ」三部作で記憶していたので、「…

句会第三回

季題は「春」。自分で出した題にも関わらず今回は低調。せっかく句会で色々講評いただいたので、併せて記録してみる。 爪先に 春菜のかおり 新しき おたまじゃくし やさしさをもてあます →上五と後の繋がりが悪いという指摘。「蝌蚪」に改めては、という案も…